2010年 11月 27日
第4話「激突、狸と狐」
「いや~、昨日は本当にむかつく天気だな。晴れたり曇ったりするくせに雨だけは絶えず降り続けてるんだぜ」
真魚「それには全面的に同意してあげるけどさ……なんでここにいるの、あんた?」 「バトスピ部なんだからバトスピやりにきたに決まってるだろ」 真魚「いやそうじゃなくて、ここ一応学校なんだけど。あんた生徒でも教師でもないじゃん」 「おかしなことを言うな、真魚は。生徒や教師じゃなくても学校には入れるんだぞ」 真魚「無断で入り浸ってるのはただの不法侵入でしょ!」 「それよりバトスピやろうぜ。欲求不満は即座に解消するに限る」 明日美「あらあら、ではわたくしと一戦交えましょうか?」 美夕「明日美さんが?」 明日美「ええ。わたくしもデッキを組みましたし、ここは是非とも作者様と一戦交えておきたいと思いまして」 「……早速イニシアティブ取ろうとしてるな、お前」 明日美「さあ、なんのことやら(にこにこ」 真魚「ある意味面白いわね、こりゃ……」 「じゃ、始めるか。奇数は明日美、偶数は俺が先攻だな。(ダイスを転がす)4ってことは俺の先攻だな」 美夕「真魚ちゃん、モニター持って来たよ」 真魚「モニター?」 美夕「うん。俯瞰視点で見た方が面白いかなって思って」 真魚「それはそれで面白そうね。えっと、あのバカの初手は六文儀天文台、モルドレッド、ゲパルバート、ペンドラゴンか」 美夕「明日美さんはジョー・サイス、紫の北斗アポロ、マインドコントロール、グリーディコアですね」 「早速俺のターン。ドロー[夢魔の寝所]。夢魔の寝所を配置してターンエンドだ」 明日美「ではわたくしのターンですね。ドロー[魔術師ドラゴナーガ]。魔術師ドラゴナーガを召喚します。効果で1枚ドロー[サイレントウォール]して、アタックします」 「ライフで受ける。早速攻めてきたな」 明日美「作者様はどうやら受けの体勢みたいですし、削れる内に削っておきます」 「その意気はよし。俺のターン、ドロー[モルドレッド]。モルドレッドをLv2で召喚してターンエンド」 明日美「あら、攻めないのですね」 「生憎と、まだその時じゃないんでね」 明日美「ではこちらのターン。コア、ドロー[フェニック・キャノン]、リフレッシュ。4コストを支払ってグリーディコアを撃ちます」 「ちっ、モルドレッドが破壊されたか」 明日美「そのままアタックステップ。魔術師ドラゴナーガでアタックします」 「ライフで受ける。ちょっとジリ貧になってきたな」 明日美「それが本音であることを祈ります」 美夕「明日美さん強い……」 真魚「紫コントロール同士とかなんてめんどくさい。ただあのバカはコンボデッキっぽいし、初手もちょっと悪いわね。一方の明日美さんは手札が都合よく揃ってるから、あのバカがネクサスからスタートしたのも相まって後手を踏んじゃってるわね」 美夕「北斗アポロがある状態でブレイヴもきちゃいましたし、作者さんちょっと苦しいですね」 「コア、ドロー[ジョー・サイス]、リフレッシュ。ジョー・サイスをLv2で召喚、そしてペンドラゴンをブレイヴだ」 明日美「あら、ドラゴナーガが破壊されてしまいました」 「ペンドラゴンの効果で1ドロー[ズ・ガイン]。そのままアタック。効果で1ドロー[シャ・ズー]」 明日美「ライフでお受けします。そのままわたくしのターン、ドロー[ダンスマカブル]。作者様、せっかくお出しになったのに残念ですけど、マインドコントロールを使います」 「ぐっ、コアが全部トラッシュにあるからペンドラゴンも破壊されたか」 明日美「そのままターン終了です」 真魚「あちゃー、完全に明日美さんのペースね」 美夕「でも作者さんも手札が整ってきましたし、まだ何とか……」 真魚「そうね。明日美さんが除去手段を何も引かなくて、手持ちの除去を使い切らせれば何とかなるかもね」 「コア、ドロー[ズ・ガイン]、リフレッシュ。ズ・ガインを召喚。Lv2にして、シャ・ズーを召喚。ズ・ガインでアタックだ」 明日美「ライフでお受けします。それで終了ですか?」 「まだまだ、シャ・ズーでもアタックだ」 明日美「ライフでお受けします」 美夕「作者さん、攻めますね」 真魚「あいつの手札は大量展開なんて望めないからね。攻めれるときに攻めちゃおう……というより攻めて相手の行動を少し手も多く潰した方がいいって判断でしょうね。ズ・ガインと夢魔の寝所があれば、相手も少ないコアを載せたままの大量展開もしないって踏んでるんでしょうね」 美夕「でも、もし大量展開して一気に決めようとしてきたら?」 真魚「あのバカの性格の考えたら、『シャ・ズーまで殴りかかってきたってことはウォールかデッドリィバランスを握ってるかもしれない』って相手に思わせるいつものブラフでしょうね。攻めてきたときはしょうがない、でも攻めないとジリ貧だから攻めるしかないってところでしょ」 明日美「わたくしのターン。コア、ドロー[デッドリィバランス]、リフレッシュ。6コストを支払い北斗七星龍を召喚します。効果でフェニック・キャノンを召喚して1ドロー[デッドリィバランス]いたします。破壊するのはシャ・ズーと夢魔の寝所です」 「ちっ。だが最後っ屁だ、ジークアポロは寝てもらう」 明日美「はい、それは甘んじてお受けしますわ。北斗七星龍に残ったコアを3個追加して、ターンエンドです」 「コア、ドロー[シャ・ズー]、リフレッシュ。そいつを潰さんとヤバイな。六文儀天文台をLv2で配置。ズ・ガインを召喚。天文台Lv2の効果でジークアポロの上のコアを1つに」 明日美「あらら」 「天文台の上のコア2個を召喚したズ・ガインに移動。コア2個が乗っているズ・ガインでアタック。効果でジークアポロを破壊だ」 明日美「あらら。ではデッドリィバランスを撃ちますね」 「仕方ない、Lv2のズ・ガインを破壊だ」 明日美「ではそれをライフでお受けします」 美夕「明日美さん、大分苦しくなっちゃったね」 真魚「スピリットをまったく引かないのが逆に災いしちゃってるわね。頼りの打点もあっさり落とされちゃったし。あのバカもフラッシュで使える防御手段がないから、強気に攻めることで相手を受けに回そうと必死になってるから、互いに微妙なところね」 明日美「コア、ドロー[フェニック・キャノン]、リフレッシュ。ジョー・サイスをLv2で召喚。余分にコアをもう一つ乗せて、フェニックキャノンを合体状態で召喚します」 「ズ・ガインと天文台破壊か……」 美夕「すごい。明日美さん、1枚のドローでひっくり返しましたよ」 真魚「確かに値千金のドローだけど、相変わらずスピリットじゃなかった。引いてなくてもダンスマカブルでスピリットは対処できたから、ちょっと微妙なところね」 明日美「そのままターンエンドですわ」 「攻めてこなかったか。じゃあコア、ドロー[ハングドマン]、リフレッシュ。シャ・ズーを召喚。次いでモルドレッドをLv2で召喚。そしてハングドマンを使用!」 美夕「あ、一気に決めにきた」 真魚「あの2体を裁かれたら、あの手札じゃそれで終わり。かといって残りのコアを考えれば、仕掛けずターンを渡してもどちらか一体は必ず潰される。いや、ひょっとしたらフラッシュも挟まず2体処理されるかもしれない。明日美さんのライフは1だから、攻めて死ぬ方を選んだわね」 「アタックステップ。モルドレッドでアタック。Lv2の効果でこちらはモルドレッドを破壊だ」 明日美「こちらは場に1体のみ。ジョー・サイスを破壊して、フェニック・キャノンを残します」 「まあどの道ハングドマンの効果でフェニックも破壊だ」 明日美「ええ、承知しておりますわ。そのままフラッシュタイミング、デッドリィバランスを撃ちます。シャ・ズーを破壊します」 「ちっ、ターンエンドだ」 真魚「ギリギリ凌いだわね~」 美夕「これでどちらもトップドロー勝負ですね」 真魚「明日美さん、今のはダンスマカブルで潰したかったでしょうね。あのバカはライフ一つを削ればいいから、今の手札だと引いたスピリットに思い切りコアを乗せてアタックできる」 美夕「ゲパルバートも残してますし、圧倒的に有利ですね」 真魚「まあそれもこれも、ここの明日美さんのドロー次第ね」 明日美「コアステップ。ドローステップ、ドロー[ダンスマカブル]」 美夕「あ……」 真魚「あちゃ~、これは終わっちゃったわね」 明日美「ターンエンド。作者様の番ですわ」 「よし、ここが勝負だ。ドロー[ペンドラゴン]。ゲパルバートを召喚。効果で1ドロー[デッドリィバランス]」 真魚「……あれ?」 美夕「作者さんもシンボル引かない……」 真魚「引っ張るわね~。泥試合の方向で」 「ゲパルバートにコアをありったけ乗せてターンエンド!」 明日美「あらあら、作者様も相当苦しいご様子で」 「お前ほどでもないがな」 明日美「コア、ドロー[ジョー・サイス]。リフレッシュ。ジョー・サイスを召喚いたします。こちらもありったけのコアを乗せて、ターンエンドです」 「コア、ドロー[デッドリィバランス]、リフレッシュ。……ターンエンドだ!」 真魚「もうグダグダね……」 明日美「コア、ドロー[ソウルホース]。リフレッシュ。ソウルホースをLv2で召喚。ありったけのコアを分け合って、ジョー・サイスでアタックします。効果で1ドロー[サイレントウォール]です」 「ライフで受ける」 明日美「ではこれでターンエンドです」 真魚「これは明日美さんにいい方向に流れてるわね。受けに回れるスピリットが出たおかげで、ジョー・サイスでドローしながらアタックできるいい余裕が生まれたわ」 美夕「作者さんはそのままライフで受けちゃいましたね」 真魚「シンボルがないからブロッカーに使いたいところだけど、あれが入ってるって事はバニラスピリットもあるんでしょ。合体したらジョー・サイスを葬れるんだから、残したのよ。デッドリィで処分しようとすると手札2枚一気に使う上に防御方法もなくなっちゃうからね」 「コア、ドロー[マインドコントロール]、リフレッシュ。ペンドラゴンを召喚! そのままこっちもコアを分け合ってターンエンドだ」 真魚「また間の悪いの引いてきたわね、あいつ」 美夕「でもこのタイミングでペンドラゴンですか?」 真魚「相手の動きを見れば、もうコア除去できるような状況じゃないからね。BPもジョー・サイスのLv2と同じだから、いい足止め要員よ。ここで明日美さんが何も引かなければ、ね」 明日美「コア、ドロー[ペンドラゴン]、リフレッシュ。ペンドラゴンを召喚いたします」 「ぐっ……」 真魚「これは強い引きね。これでBPがマイコンを使っても届かない」 明日美「ジョー・サイスでアタック。効果で1枚ドロー[デッドリィバランス]いたします」 「ペンドラゴンでブロック。フラッシュでデッドリィバランスだ。こっちの指定はペンドラゴン」 明日美「ではわたくしはソウルホースを。そのままターンエンドです」 「コア、ドロー[六文儀天文台]、リフレッシュ。デッドリィバランスを使用!」 明日美「ペンドラゴンを残します」 「天文台を貼ってターンエンドだ」 真魚「博打に出たわね~。もうどうしようもないから、相手が何も引かないことに賭けたわ」 美夕「でも、次のターン明日美さんのアタックをブロックしてから使った方が良かったんじゃ?」 真魚「相手に1枚でも多くドローされることを嫌ったんでしょ。あと確実にシンボルを排除できるタイミングを逃しちゃうかもしれないからね。どの道押されてるんだから、苦渋の選択よ。正解なんてないわ」 明日美「コア、ドロー[魔法剣士ドラゴナーガ]、リフレッシュ」 真魚「また強い引き見せたわね~」 明日美「魔法剣士ドラゴナーガを召喚します。効果で1ドロー[砲竜バル・ガンナー]。ペンドラゴンをブレイヴさせます。そしてバル・ガンナーを召喚します」 「ぐっ……」 明日美「バル・ガンナーにコアを4個乗せて、魔法剣士ドラゴナーガをLv3に。ドラゴナーガでアタックします」 「ライフで受ける……」 明日美「続いてバル・ガンナーでアタックします」 「……何もない、終了だ」 美夕「ようやく終わりましたね」 真魚「途中からグダグダしすぎよ、二人とも」 明日美「お粗末さまでした」 「ちっくしょー、バンシィも3コストの不死も一体も引かないなんて……」 真魚「やっぱりバンシィファンデッキだったか、あんた」 明日美「なかなか刺激的なバトルでしたわ、作者様(にこにこ」 「くっ……今度はきっちり倒す」
by mma-island
| 2010-11-27 23:54
| バトスピ部
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